派遣だからって、やめさせられるのか?

確かにそうなんだが、そうなんだが、今の派遣ぎりに違和感がめちゃくちゃあるのは、そんな簡単にやめさせて大丈夫なのかよ?という疑問なんである。

その至極当然の問いが、なぜ派遣従業者にとって酷なことばになるのか、ちょっと私の体験でお話をしたいと思います。
http://d.hatena.ne.jp/yellowbell/20081217


人をやめさせれば、それだけ商売は小さくなる。それどころか、そもそも立ち行かなくなるという大きなリスクを抱える。減産と軽々しく表現するが、今の調子では景気がよくなってるかもしれない10年後に増産はおろか、元の生産体制にすることすら不可能なんじゃね?と想像してしまう。


そこから、個人的には2つの仮定が出てくる。

  • 彼ら派遣って、別に誰でもいい存在なんじゃないの?

まあ、誰でもいいからきってるのかな、という印象はそれなりにある。であるならば、もうしょうもない。職を失った人たちには新たな場所で新たな労働者となっていただくしか、もうないのだろう。今のアメリカ流を見習うならば、国が率先して彼ら失職者に何らかの仕事を与える、というのが最もわかりやすいシナリオだ。

  • すでにその企業が死に体であったという話

個人的には、こちらが真実なのではないかという気がしている。

今は、給与を下げる絶好の機会である。「100年に一度の災害だよ♪」なんつー口実があるからだ。経営者的立場に立てば、労働者から給与を取り上げても誰も文句を言わないウハウファな時期なのである。給与を取り上げたところで、まあ、しょうがないよね不況だもんとばかりに、労働者はきっと納得する。
そんな時期に人をやめさせることで給与水準を維持するのは愚の骨頂なのだ。給与を下げ、労働者を適切に確保しつつ要らない奴をここぞとばかりに上手に切り、そうして限界まで会社にあるキャッシュを使いながら設備投資も現状維持しつつ、スタートの準備だけは怠らないようにし、景気回復の折には華麗にスタートダッシュを決めて真っ先に先頭を突っ走って稼ぎまくるのである。人件費が高いまま固定されていては景気回復をしても人を雇うのに躊躇する、ということがすでに証明されているわけで・・・少し脱線した。
つまり、派遣ぎりしまくってる会社には、ひょっとするとキャッシュが全然無いのではないか、という疑問が出てくるのだ。生産し続けることを、売り続けることをやめたとたんにすぐはじけてしまうほどにキャッシュが無い、余裕が無いのではないか。

  • この仮定が正しいならば・・・

今の状況はつまり、バブル時代のことをまったく反省してこなかったんだねってことが明るみになっただけでなく、状況を今まで悪化させてきたってことだよな?

日本の製造業は直ちに再編が必要っぽいね。